腐ったみかんは俺かお前か?

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じいさんの最期

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父方のいわゆるバーさんと、私の母は仲が悪い。

 

 
何かと遠回しに罵声を言うバーさんを私も快く思ってはいない。
 
 
母のバーさんに対する愚痴は本当に根深い。
 
 
 
父母が結婚してからずっといろいろとバーさんに言われてきたらしいし、子供に対しても何も支援がなかったらしい。食べ差しのものを渡されたりとひどい扱いを受けていたそうだ。。。
 
 
父方の妹はシングルマザーでそちらには本当にいろいろと支援があったようで、そういうのも凄く母は妬んでいるらしく、幼少の頃から愚痴を聞かされていた。
だから私も苦手だし、確かに私たち家族には当たりがキツイし、何か見下しているようだ。(父を除いては
 
だから大人になってからだんだん会わなくなっていきました。
 
そんな折に連絡が入った。
最近じーさんが入院したらしい。
 
 
もうバーさんはなぜかお祭り騒ぎだ。
 
あちこちに電話をかけまくり、大変だ。みんな助けて。
 
私は一人では何もできないといわんばかりに大騒ぎをしていた。
 
自分が一番不幸な人間だと言っていた。
 
 
 
バーさんは父方の妹と一緒に住んでいるのだから、
ふつうは妹さんが面倒をみたらいいんじゅないか?
 
とちょっと思ったが、父は長男なので、面会にもたびたび言っていた。
 
 
私もなんどかついていった。
 
 
 
 
ジーさんはバーさんのうような性格ではなく、謙虚だ。
 
父はじーさんに似ていると思う。
 
 
バーさんがあれだと、じーさんも大変だったろう。
 
 
 
これからも大変だろう。
 
 
 
 
 
ある日病院にいくとジーさんがパンを食べていた。
いついっても何か食べている。
 
 
 
ジーさんは糖尿病なのに、好きなものを食べている様子だ。
 
 
バーさんは言う。
 
 
 
どうせ死ぬから好きなものを食べてもええやん。
バチ当たらんて。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ジーさんは死んだ。
私がジーさんからもらった最後の言葉は
 
「死にとうない」 
 
 
だった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
まっとうに生きていきたい